お酒のアルコール度数っていろいろありますよね。
数パーセントのものからウイスキーなどの40度ぐらいのお酒が多いですが、世界で一番アルコール度数が高いお酒をご存知ですか?
それは、「スピリタス」です。
現役のバーテンダーとして、「スピリタス」のことをもっと知ってもらいたいと思い、今回はご紹介させていただきます。
アルコール度数が世界で1番高い「スピリタス」
ポーランドを原産地とするウォッカの一種。アルコール度数世界最高のお酒として知られています。そのアルコール度数はなんと96度。
厳選されたライ麦を主体とした穀類を原料とし、70回以上の蒸留を繰り返すことで96度の高濃度に仕上がります。蒸留によりこれ以上の純度に精製することは不可能なので、「世界最強の蒸留酒」に間違いありません。
ストレートで飲んだらどんな味なの?
口の中から食道にかけて、注射の前に消毒をされた時のスースー、ヒリヒリした感覚と同じです。水分が無くなったように感じます。飲んだ瞬間は味を感じる余裕はありません。
それを過ぎると、かすかに甘みが残るという人も。
強烈にアルコールの刺激があるため、ストレートはオススメしません。
ボトルの裏に火気厳禁と表記
アルコール度数96度のスピリタスは簡単に火がつきます。
スピリタスがこぼれた服にタバコの火が落ちる火災事故で亡くなった人もいるほど。
火の取り扱いには気をつけましょう。
ポーランドでの飲み方は?
地元ポーランドでは、古くから家庭で薬草や野生の果実などを高濃度のウオッカに漬けこんでフレーヴァード ウオッカとして楽しむ習慣があります。その時に使われていたのがこのスピリタスです。
例えば、レモンの皮と砂糖を入れ、10日以上寝かせて自家製リモンチェッロを作り、ソーダで割ってカクテルとして。このように、いろいろなフルーツを漬け込んでオリジナル果実酒を楽しんでいるみたいです。
自宅でカクテルにして簡単に楽しむ飲み方は?
スピリタスをほんの少しだけ舐めてみてください。どうですか?
アルコールがキツすぎますよね。
一気では飲まないほうがいいです。素直にカクテルにしましょう。
カクテルレシピにあるウオッカのかわりに使います。
スクリュードライバー
ウオッカをスピリタスに変えて、オレンジジュースで満たします。アルコール度数が2倍ほどなので、スピリタスの量は半分に。
スピリタスにすることのメリットは、オレンジジュースの濃度が薄まりにくいこと。これ、カクテルのプロとして非常に大きなことなんですよ。
モスコミュール
コチラもウオッカに変えてスピリタスを使います。
分量をそのままの45ミリで注いでも、出来上がったカクテルのアルコール度数は2倍とパンチが効いています。普通のモスコミュールでは物足りない方にオススメ。
もしも、ウオッカを2倍にしてアルコールを濃くすれば、ジンジャーエールの味が薄くなって美味しくありません。これがバーテンダーのテクニックです。
アルコールバーナーの燃料としても
ワタシはアウトドアが好きでキャンプに行くんですが、トランギアなどキャンプ用のアルコールストーブの燃料としても使えます。
アルコール燃料としても、お酒として飲んでもOK。荷物が減って軽量化が捗りますね。
キャンパーの皆さん1本いかがですか?
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